根本的な治療方法はなく、重篤化しないような症状管理が主な治療となる。以下は菌に対する免疫反応を抑制し、気管支の状態をよくするための対処療法である。
免疫反応を押さえるためには、副腎皮質ホルモンを飲み薬として摂取するのが良い:症状が出ているときにはプレドニゾロン (prednisolone) かプレドニゾン (prednisone) を多めに(目安として1日あたり30?45ミリグラム)摂取する。症状が抑えられているときには少なめに(目安として1日あたり5?10ミリグラム)摂取する。
気管支につまった粘液を吸引で除去する。
抗真菌剤であるイトラコナゾール (itraconazole) をステロイドと併用すると症状が改善することもある。
胸部X線撮影、肺機能テスト (spirometry) 、血漿中のIgE量のチェックを定期的に行うのが望ましい。
症状に先立って血中の抗体量が変化するので、減少すれば改善、増加すれば症状の予兆となる。
イトラコナゾールに代わる新規抗真菌剤であるミカファンギン (Micafungin) で症状が改善することもある[1]。
アスペルギルス症に関する非営利のサイトAspergillus WebsiteのTreatment SectionでABPAの詳しい情報を得ることができる。
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ABPAがどのくらい流行しているかを統計的に調べるのは難しい。それは、ABPAの診断法が確立されておらず、ABPAであっても正しく診断されていないケースが多いためである。先述したように、その他の気管支肺症、とりわけ気管支喘息や嚢胞性線維症と誤診されていることが多い。推定では、喘息症状を持つ患者の0.5?2%ぐらいがABPA、1?15%ぐらいが嚢胞性線維症と考えられている
理由はまだよく分かっていないが、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の患者は過敏症 (hypersensitivity response) になる傾向があり、アトピー性皮膚炎を伴いIgEが増えるI型 (type I hypersensitivity) と、IgGが増えるIII型 (type III hypersensitivity) の2つの徴候を示す。IgEがアスペルギルス属の菌に対する抗原として働くと、肥満細胞の脱顆粒化 (degranulation) が起こって気管支収縮 (bronchoconstriction) となり、さらに毛細血管の透過性 (Vascular permeability) が増える。それにIII型の抗体反応が合わさって、肥満細胞は気道の粘膜に残り続けるため、組織が壊死を起こし、好中球が浸透しやすくなる。2型のTh2細胞がインターロイキン4 (interleukin 4) 、5 (interleukin 5) 、8 (interleukin 8) を放出し、それに引き寄せられた好中球が重要な役割を果たしていると考えられる。
体内での振る舞いがある程度分かっているのにも関わらず、アスペルギルス菌が気道にどのようにして侵入してくるのかはよく分かっていない。免疫細胞から放出されたプロテアーゼと菌から放出された毒素により、気管の表面が傷むことで気管支拡張症となり、そこから侵入するという考えが有力である。治療をせずに放置すると進行性の間質性肺炎となり、結核に似たX線画像所見となる。この説によると、肺浮腫 (Bronchospasm) により気道中の粘液が増え、それが気道の末端を塞ぎ、気管支拡張症になるということになる。